ローゼルの塩漬けの作り方・保存方法|梅干しの代わりに「おにぎり」にも!

秋に入って「ローゼル」の実をよく見かけるようになりました。ローゼルといえばお茶のイメージが強く、「あの酸味が好き」という人もいるかもしれません。

一方で「生のローゼルの実のおいしい食べ方がよくわからない」という声もよく聞きます。

そこで、今回の記事ではローゼルの効能と、私のおすすめの「塩漬け」の作り方と保存方法(冷蔵・冷凍)、おいしい食べ方を紹介しますね。

〇この記事を書いた人...…薬膳と郷土料理の研究家 松橋かなこ

↑ 無料メールマガジン(週1~2回配信)をお届けしています。ご希望の方はこちらからご登録ください。

ローゼルの薬膳的効能と栄養成分

ローゼルにはビタミンA・Cをはじめ、クエン酸やアントシアニンなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。疲労回復や美肌効果、免疫力向上などの効果が注目されています。

薬膳では、ローゼルには身体にこもった余分な熱を取り除き、巡りを良くする働きがある食材です。

特に「肺の熱を取る働きがある」といわれ、咳や痰の改善などに使われることもあります。

そもそも、ローゼルとはどんな植物?

ローゼル(Hibiscus sabdariffa)は、アオイ科の植物で、鮮やかな赤い花が咲きます。

花や葉、実は食用として利用され、特に乾燥させた花は「ハイビスカスティー」としてハーブティーなどに使われています。

ちなみに、ハーブティーに利用されるのは実の外側の部分

花の部分を利用すると思われがちですが、ハーブティーにするのは花ではなく、種の外側にあるガクのような部分です。

ローゼルの塩漬けを作ってみよう

ローゼルの保存食といえば、ジャムやはちみつ漬けがよく知られています。でも「甘いのは苦手」「甘いものを控えている」という方もいるかもしれません。

そんな人におすすめなのが、ローゼルの塩漬け。ローゼルと塩があれば手軽に作ることができます。

ここでは、塩漬けの作り方と保存方法を紹介しますね。

<材料> 作りやすい分量

  • ローゼル……ある分だけ
  • 塩……ローゼルの10%

<作り方>

1.ローゼルをよく洗い、水分を切る。ヘタを切って種を取り除き、ピンク理色のガクの部分を取り分ける。

2.ローゼルのガクを粗いみじん切りにして、塩を加えて混ぜる。清潔な保存容器に入れて、冷蔵庫へ。1~2日待てばできあがり。

ローゼルの塩漬けの保存方法

冷蔵保存の場合は、数日~1週間程度で食べ切るようにしましょう。

長期保存したい場合は、冷凍が最適です。塩漬けしたローゼルを小分けにしてラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。

塩漬けローゼルの食べ方|梅干しのイメージで「おにぎり」がおすすめ!

ローゼルの塩漬けができたら、ぜひ作っていただきたいのが「おにぎり」。ローゼルの酸味は梅にもよく似ていて、「刻んだ梅干し」のような味わいがあります。

ぶどうの葉の上に、ローゼルのおにぎりを乗せてみました。鮮やかな紅色が食欲をそそります。残暑が厳しい時期にもぴったり!

ローゼルの塩漬けは和え物やトッピングにも

ローゼルの塩漬けは、おにぎり以外にも活用できます。たとえば「赤ジソのふりかけ」を使う感覚で、和え物や料理のトッピングなどに使うのもよく合います。

爽やかな酸味と塩気があるので、酢の物やマリネとの相性も良いです。「さっぱりとした味」に仕上げたいときに、少量添えるのもおすすめです。

話題の食材・ローゼルをおいしく食べて健やかに過ごそう

秋の始まりに出回るローゼルには、身体の熱を取り、身体の内側から美と健康を促進する働きが期待できます。

ローゼルと聞くとハーブティーや甘い保存食がよく知られていますが、塩漬けにすることで、普段の料理にも使いやすくなります。

ローゼルを見つけたら、ぜひ試してみてくださいね。話題の食材・ローゼルをおいしく食べて、身体の内側から健やかに過ごせますように。



●薬膳とおばあちゃんの知恵をベースに「無料動画講座(特典付き)」と「養生ごはん便り(メルマガ)」を配信しています(画像をクリックすると登録フォームにつながります)。

養生ふうどでは、「養生ごはん教室(対面・オンライン)」や「我が家のごはん史づくり」、「取材・プロモーション支援」などの活動を行っています。