ぶどうの葉は食べられる!? 塩漬けとお茶の作り方

日本ではあまり知られていませんが、ぶどうの葉は、古くから食用として使われてきたことをご存知でしょうか。

最近はぶどうの葉の効能が注目され、「ぶどうの葉茶」なども出回るようになりました。

かくいう我が家でも、庭先の山ぶどうの葉を食べて、その滋味あふれる味を楽しんでいます。

今回の記事では、ぶどうの葉の栄養・効能とともに、ぶどうの葉の食べ方(天ぷら・塩漬け・お茶)について紹介します。

〇この記事を書いた人...…薬膳と郷土料理の研究家 松橋かなこ

↑ 無料メールマガジン(週1~2回配信)をお届けしています。ご希望の方はこちらからご登録ください。

ぶどうの葉の栄養と効能

ぶどうの葉には、ビタミンCやポリフェノールが豊富に含まれています。ぶどうの種類によっては、赤ワインよりも多くのポリフェノールを含有するという話も。

抗酸化作用や抗炎症作用があるとされ、免疫力を高める効果も期待できます。また、血液の循環を促進する働きもあり、美容にも良いことから注目を集めています。

ギリシャでは定番食材!気になる味は?

この記事の冒頭で「ぶどうの葉は食べられる」と聞いて驚いた人もいるかもしれません。

実際に、ギリシャ料理の「ドルマ」やルーマニア料理の「サルマーレ」などではぶどうの葉が使われています。

私は以前にバックパッカーとして世界35カ国を旅した経験(※)がありますが、その時にぶどうの葉を使った料理を食べたことがあります。

しっかり煮込むと柔らかくなり、とても食べやすい!爽やかな香りがあり、肉料理との相性も抜群と感じました。

↓ 世界一周旅行についてはこちらの記事をご覧ください

郷土料理とは?世界一周旅行から「6つの視点」で考える(世界の郷土料理:はじめに)

生まれ育ったふるさとを離れて初めて、その土地ならではの料理の価値に気づいたーー。そんな経験はありませんか。 私は11ヵ月の世界一周旅行に出かけたときに、日本の料理…

ぶどうの葉のおいしい食べ方・レシピ3選

では実際に、ぶどうの葉を食べてみましょう。今回は、我が家の庭先の山ぶどうを使って調理しました。

ここでは、天ぷらと塩漬け、お茶の作り方を紹介しますね。

【おすすめ1】若い葉はさっと天ぷらに

「ぶどうの葉を気軽に味わってみたい」という時にまず試していただきたいのが、ぶどうの葉の天ぷら

特に、若い葉を天ぷらにするのがおすすめ。油で揚げることで、風味がマイルドになり、とても食べやすい!シンプルに塩を添えていただきます。

【おすすめ2】ぶどうの葉の塩漬け(保存食)

ぶどうの葉がたくさんあるときは、私は「塩漬け」にして冷蔵保存しています。

大きさを揃えたり、筋がない柔らかいものを使ったりすると、その後の料理にも使いやすいです。

ぶどうの葉をさっと茹でた後、1枚1枚の間に塩を振って「塩漬け」に。水分が出ればできあがり。

ジップ付きの保存袋などに入れて、空気を抜いて冷蔵保存します。

今回は、ぶどうの葉の上にローゼルのおにぎりを盛り付けしました。野趣あふれる一品に。

↓ ローゼルの塩漬けの作り方はこちらの記事をご覧ください。

ローゼルの塩漬けの作り方・保存方法|梅干しの代わりに「おにぎり」にも!

秋に入って「ローゼル」の実をよく見かけるようになりました。ローゼルといえばお茶のイメージが強く、「あの酸味が好き」という人もいるかもしれません。 一方で「生のロ…

【おすすめ3】ぶどうの葉のお茶

ぶどうの葉のお茶は、ヨーロッパでは「ハーブティー」として身近に飲まれています

ぶどうの葉には血管を保護する作用も期待されていて、ドイツでは医薬品としても利用されているのだとか。

作り方は、ぶどうの葉をきれいに洗って天日で干すだけ。これを煮出すとお茶になります。

薄い緑色の仕上がりで、ほのかな酸味が特徴です。

味のクセが少ないので、番茶や中国茶などとブレンドして楽しむのもおすすめ

ぶどうの葉をおいしく食べて、健やかに過ごそう

ぶどうと聞くと「実を食べるもの」と思いがちですが、実は、葉にも効能がありおいしく食べることができます。

身近にぶどうの葉を見つけたら、ぜひ調理して味わってみてはいかがでしょうか。

自然の恵みをおいしく活用して、身体の内側から健やかに過ごしたいですね。



●薬膳とおばあちゃんの知恵をベースに「無料動画講座(特典付き)」と「養生ごはん便り(メルマガ)」を配信しています(画像をクリックすると登録フォームにつながります)。

養生ふうどでは、「養生ごはん教室(対面・オンライン)」や「我が家のごはん史づくり」、「取材・プロモーション支援」などの活動を行っています。