よもぎ酒(チンキ)の作り方と使い方 |沖縄のフーチバーに学ぶ薬草の知恵

春の訪れとともに、自然の恵みを取り入れた食生活が楽しくなる時節。

そこで今回は、古くから親しまれてきた「よもぎ酒(よもぎチンキ)」についてご紹介します。実は、沖縄では「フーチバー酒」としても知られ、体調を整えるために古くから飲まれています。

この記事では、よもぎ酒(チンキ)の魅力とともに、簡単な作り方や使い方をお伝えします。

〇この記事を書いた人...…薬膳と郷土料理の研究家 松橋かなこ

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よもぎ酒(よもぎチンキ)とは

よもぎ酒(よもぎチンキ)は、よもぎをアルコールに漬け込んで作る薬草酒です。

よもぎは、別名「ハーブの女王」とも呼ばれ、血行促進や冷え改善、デトックス作用があるといわれています。

よもぎ酒の魅力は、「飲む」「食べる」などの内服だけでなく、「塗る」などの外用にも手軽に利用できること。

虫刺されや皮膚のトラブルにも活用できるので、春先に仕込んでおくと夏に重宝すること間違いなし!です。

沖縄では泡盛に漬けた「フーチバー酒」も

沖縄には、よもぎを泡盛に漬け込んだ「フーチバー酒」という飲み物があります。

フーチバーとは、沖縄の方言で「よもぎ」のこと。フーチバー酒は伝統的なお酒として親しまれています。

このフーチバー酒は、胃腸の不調を和らげたり、体を温めたり、日々の健康管理に役立つとして手作りする家庭も多いそうです。

よもぎ酒(よもぎチンキ)の作り方

よもぎ酒の作り方はとてもシンプル。手軽に自宅で作ることができます。アルコールに漬け込むことで、よもぎの成分がゆっくりと抽出されます。

材料(作りやすい分量)

  • よもぎ(生でも乾燥でも可)
  • ホワイトリカーや焼酎(35度以上のもの)
  • 清潔な保存瓶

作り方

  1. よもぎを洗い、しっかりと水気をしっかり拭き取る。余裕があれば天日で少し干す(乾燥よもぎの場合はそのまま使ってOK)。
  2. よもぎを瓶にぎゅっと詰め、ホワイトリカーや焼酎をひたひたに注ぐ。
  3. 瓶を閉じて冷暗所に保管し、途中で瓶を揺すりながら、約1ヶ月以上漬けこめば完成(数カ月漬け込むと成分がしっかり抽出でき、濃い色の液体になる)。

漬け込んだ翌日のよもぎ酒の様子。成分が少しずつ抽出されて、茶色の液体に変わっていきます。

漬け込みが終わったら、よもぎの葉を濾して、別の瓶に移して保存します。これで、いつでも使えるよもぎ酒が完成!

よもぎ酒(よもぎチンキ)の使い方

完成したよもぎ酒は、内服や外用としてさまざまな方法で活用できます。

【内服する方法】水やお湯で薄めて飲む

内服としては、胃腸の不調や冷え対策に効果が期待できます。

水やお湯で5~10倍に薄めて、少量を食後に飲むと、胃腸が温まり、調子が整います。

【外用で使う方法】虫刺されや化粧水に

外用としては、よもぎ酒は肌のトラブルにも役立ちます

虫刺されや軽いかゆみ、皮膚の荒れなどには、よもぎ酒を綿棒やガーゼに染み込ませて患部に塗ります。

肩こりや関節痛に対しては、よもぎ酒を手のひらで優しくマッサージするように塗る方法があります。血行促進作用で温まり、心地よい感覚が広がります。

また、よもぎ酒は手作り化粧水としても活用できます。

精製水で薄めたよもぎ酒に、グリセリンを少し加えれば、ナチュラルな化粧水が完成します。肌を整え、日常のケアに役立てることができます。

よもぎ酒(よもぎチンキ)で季節を軽やかに楽しもう

春の訪れとともに、手作り薬草酒で、心身の調子を整えるのはとても心地よいものです。

よもぎ酒は、内服としても外用としても幅広く活用でき、日々の健康維持に役立ちます。

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今回ご紹介したよもぎ酒(チンキ)を、春の手しごとのひとつとして、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

自然の恵みを上手に取り入れて、健やかに過ごせますように。