郷土料理や食文化を「のこす」「つくる」「伝える」ことで人も地域も元気にしたい

その地域ならではの手づくりの料理を食べると、ホッとして何だか元気になるーー。

そんな経験はありませんか。

私が養生ふうどの活動をスタートした原点には、自身のこんな体験があります。私はもともと病弱なタイプでしたが、食べることと料理をつくることは幼少期から大好きでした。

それに加えて、旅行が好きな両親のもとで育ったため、子どもの頃から郷土料理や地域固有の食文化に関心を持ち、こうした食事は心も体も元気にしてくれると感じていました。

郷土料理や食文化は、自然や歴史のなかで長い時間をかけて育まれたもの。そこには、先人の知恵が凝縮されていて、人々のやさしさや愛情が詰まっています。

食や健康に関する情報にあふれている現代ですが、心と身体の不調は減るどころか、増えているように感じています。私は薬膳を勉強して、昔ながらの郷土料理や食文化のなかに薬膳につながる部分がたくさんあることを知りました。

また、その土地に合った食材を適切な料理で食べている人の多くは、年齢を重ねても心身ともに元気であることに郷土料理や食文化の素晴らしさを感じました。

しかし残念なことに、こうした郷土料理や食文化は、核家族化や食生活の変化などにより、一つまた一つと消えゆく現状があります。

養生ふうどでは、こうした現状を解決し、郷土料理や食文化を後世に残していくために、一般の方々や企業・行政、郷土料理の実践者の人たちに向けて活動を行っています。

どんな活動をしてきたのか?

暦暮らし教室

食に関心のある一般の方々のなかには「郷土料理を食べてみたい」「地域の食文化について学んでみたい」という声も多くあります。こうした声に応えるべく、養生ふうどではこれまでに料理教室やイベントなどを数多く開催してきました。

2014年~2020年に開催した「暦暮らし教室」「養生ごはん教室」はリピーターとして繰り返し参加される人も多く、郷土料理や食文化への関心の高さを実感しました。

また、食品関連の企業や行政の方々からは「地域固有の食材や料理の魅力をより多くの人に伝えていきたい」「どうやって情報発信したらよいのかわからない」というご相談を多くいただきます。

こうしたご相談に対しては、悩みや想いを丁寧に聞き取るとともに、必要に応じて試食レポートやアレンジレシピの開発なども含めたオリジナルのインタビュー記事を制作し、喜んでいただいた実績も数多くあります。

さらに、郷土料理や地域固有の商品を作っている人たちのなかには「後世に伝えていきたい」という想いはあるものの「レシピを作ったり発信したりするのは苦手」という人も多いのが現実です。

そうした苦手な部分を代わりに任せていただき、レシピ集を作ったり、記事として情報発信したりすることも得意としています。​

これから取り組んでいきたいこと

一般の方々や企業・行政、郷土食の実践者の人たちに向けた個別の活動だけでなく、それぞれの主体をつなぐような活動も行っています。

将来的には、野菜など食材の生産者さんや、海外の人たちにも食の輪を広げていきたいと考えています。

郷土料理や食文化を「のこす」「つくる」「伝える」活動を続ける上で大切にしているのは、食を通して心身が癒される「ヨリドコロ」をつくっていくということ。

​かつての私がそうだったように、郷土料理や食文化の温かさに触れることで元気を取り戻す人は多いでしょう。さらにいえば、こうした活動によって地域も元気になっていくと確信しています。

素晴らしい郷土料理や食文化を後世に伝え、人も地域も元気になるためにーー。郷土料理や食文化を一緒に盛り上げていきませんか。

主宰者プロフィール

これまでの実績はこちら