人にも環境にもやさしい、郷土料理の魅力とは

地域固有の食材を上手に使った郷土料理。旅先などで郷土料理を味わって、「ほっこり」した経験をお持ちの人もいるかもしれません。では、郷土料理の魅力は具体的にどんなところにあるのでしょうか。この記事では、人にも環境にもやさしい郷土料理の魅力を紹介します。

郷土料理には「健康食」が多い

昔からの食の教えとして「身土不二」という言葉があります。これは「人間と人間が暮らす土地は一体であり、二つには切れない関係にある」という意味です。もう少しわかりやすく説明すると「その土地のものを食べて暮らすのが良い」ということです。

郷土料理は、その土地ならではの食材を使った料理が多いです。つまり、郷土料理を意識して取り入れることで、身土不二の教えに従った食事をすることができます。また、郷土料理のなかには野菜を使った料理も油を使わない(もしくは油が控えめの)料理も数多くあり、ヘルシーな食事を楽しみたい人にもぴったりです。

地産地消やフードロス削減にもつながる

「地産地消」とは「その土地で生産されたものを地域内で消費する」という意味。もともと郷土料理は、その土地でたくさん収穫できる食材を使った料理がベースになっていることが多いです。その意味では「郷土料理の実践により地産地消につながる」といえそうです。

また、郷土料理のなかには、通常食べられずに捨てられてしまう食材を使った料理もたくさん存在します。たとえば、大根の葉を使った愛知県の郷土食「菜飯(なめし)」や小魚を使った料理などです。こうした郷土料理を広めていくことによって、フードロス削減にもつながります。

地域の歴史や文化、想い出を伝えていく

郷土料理は、その土地の歴史や文化、行事、信仰にも深く関わっています。たとえば、愛知県には、ひなまつりの時に食べる米粉のお菓子「おこしもの」があります。

おこしものは米が収穫できる土地ならではのお菓子であり、ひなまつりの風物詩にもなっています。愛知県で長く暮らす人のなかには「おこしものを食べると子どもの頃を思い出す」と語る人もいます。

郷土料理はその味わいを楽しむだけでなく、地域の歴史や文化を継承する方法のひとつであり、「懐かしい想い出」として心に刻み込まれる存在でもあります。

郷土料理は人にも環境にもやさしい

郷土料理には健康志向の人たちにも支持されるヘルシーな料理が多いです。また、郷土料理を取り入れることは地産地消やフードロス削減につながるだけでなく、地域の歴史や文化、想い出を伝えていくきっかけにもなります。

郷土料理の魅力を一言で表現するなら、「人にも環境にもやさしい」ということ。そんな素晴らしい郷土料理が日本にはたくさん存在していて、そう考えると何だかワクワクしてきませんか。

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