青梅の砂糖なしレシピ。「簡単・梅ポン酢」の作り方(梅仕事1)

梅雨は「梅+雨」と書きますが、梅雨が近づいてくると「そろそろ梅仕事の季節だなぁ」と感じます。毎年我が家では、梅を使っていろいろな保存食を仕込んでいます。梅の保存食といえば梅干しが定番ですが、梅ジュースや梅味噌など種類もさまざまです。

梅の保存食は、梅雨や夏を健やかに乗り切る「お守り」になります。ここでは、梅の効能とともに、「簡単・梅ポン酢」の作り方を紹介しますね。

市販のポン酢は砂糖や糖質が多いものもありますが、今回は砂糖を使わないレシピをお伝えします。

*2024年6月4日(火)、あお助産院にて「万能梅ポン酢づくり(おやこの養生ごはん教室)」を開催しました!当日の様子はこちらからご覧ください。

〇この記事を書いた人…薬膳と郷土料理の研究家:松橋かなこ

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梅の収穫、眺めているだけで幸せな気分に

この数年、我が家では家族で梅の収穫をしています。

たわわに実った、青々とした梅。梅を近くで眺めているだけで、うっとりと幸せな気分になります。

梅の効能とは

古くから健康食材として利用されてきた、梅。胃腸の調子が優れない時にぴったりの食材で、食欲が落ちやすい梅雨から夏の食卓には欠かせない存在です。

梅干しの効能として書かれていること(医心方より)

梅の歴史はとても古いといわれています。平安時代に書かれた日本最古の医学書「医心方」にも梅干しが登場していて、以下の効能が記されています。

・熱さまし

・吐き気止め

・口の渇き止め

・皮膚の荒れ止め

・下痢止め

「梅の八徳」とは

梅の研究家である南金太郎氏は、梅の効能を8つにまとめています。

・殺菌・解毒

・肝臓の働きを高める

・疲労回復

・体の活力増進

・血液浄化

・アンチエイジング

・死の灰ともいわれる「ストロンチウム」を体外に排出

・唾液の分泌を促進

簡単!梅ポン酢の作り方(レシピ)

冒頭でも触れたとおり、梅を使った保存食はたくさんあります。今回はそのなかから、簡単でおいしい梅ポン酢の作り方を紹介します。

梅ポン酢は、材料を瓶に入れて待つだけ! 仕込みにかかる時間(アク抜きの時間は除く)は、10分足らずです。

できあがった梅ポン酢は、食欲をそそる爽やかな香り。豆腐や麺類にかけたり、炒めものの味付けに使ったりと梅雨から夏の料理に大活躍します。

材料(作りやすい分量)

・青梅 300g

・しょうゆ・酢 各カップ2

・煮切りみりん(お好みで)カップ1/2

・昆布(お好みで) 5~10g

作り方

1.青梅は、楊枝などでヘタを取り、水に浸して2~3時間おく(アク抜き)。

2.1の青梅は水分をよく拭き取り、(エキスが出やすいように)十文字に切り込みを入れる。昆布は適度な大きさに刻む。

3.清潔な保存瓶に、全ての材料を入れる。

4.冷暗所で保存し、1日1回は瓶を軽く揺すって、全体を混ぜる。

5.2週間~1カ月程度経ち、梅の香りがでてきたら食べられる。

ポイント

・煮切りみりんは、みりんを数分間加熱してアルコール分を飛ばしたもののこと。これを加えることで、ポン酢の酸味が和らぎ、マイルドな仕上がりになります。

・お好みの味になったら、梅を取り出し、ポン酢を冷蔵庫で保存する。梅は、種を取って刻んでおにぎりや和え物に加えてもおいしいです。

我が家では、しょうゆを使うのと同じ感覚で使っています。たとえば、梅ポン酢を豆腐にかけるだけで、いつもの豆腐が風味豊かな一品に大変身!

「料理に時間がかけられない」という時でも、ホッと落ち着く味わいになります。これこそ、手作り調味料の魅力かもしれません。青梅が手に入ったら、ぜひ作ってみてくださいね。

先人たちも愛した梅のパワーで、毎日を健やかに過ごせますように。


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