「にっぽん伝統食図鑑」とは|17のカテゴリーの伝統食について解説!
「にっぽん伝統食図鑑」とは、農林水産省による日本各地の伝統的な料理を取りまとめたデータベースのこと。家庭での調理はもちろん、食品製造企業や飲食店のメニューづくり、海外への情報発信にも役立つ情報が満載です。そこで今回は、「にっぽん伝統食図鑑」はどんなものなのかを簡潔に解説します。
〇この記事を書いた人…薬膳と郷土料理の研究家:松橋かなこ
「にっぽん伝統食図鑑」とは
平成25年12月、「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。これを受けて、個人や企業だけでなく、行政でもさまざまな取り組みが進められています。
農林水産省では、各地に古くから根付く食材や食文化が集約されておらず、総覧的に活用できない現状を改善すべく、「にっぽん伝統食図鑑」の試みを始めました。
主なテーマは以下の3つです。
- 伝統食の保護・継承
- 伝統食の認知拡大
- 伝統食の輸出拡大の推進
「にっぽん伝統食図鑑」の17のカテゴリーとは
伝統食図鑑では、17のカテゴリーに整理して伝統食を紹介しています。
- 穀類(農産)
- 豆類加工品(農産)
- 漬物(農産)
- 醤油、味噌、その他調味料(農産)
- その他農産加工品(農産)
- 乾物(水産)
- 塩漬け(水産)
- 調味加工品(水産)
- 練り物(水産)
- くん製品(水産)
- 水産発酵食品(水産)
- 節類(水産)
- 海藻製品(水産)
- その他水産加工品(水産)
- 畜産加工品(水産)
- 菓子類(その他)
- 飲料(その他)
17のカテゴリーのうち、9つが「水産」に該当しているのも大きな特徴です。あらためて、日本は海に囲まれた島国であり、海産物が豊かな場所であることに気づかされます。
伝統食図鑑のサイトでは、それぞれのカテゴリーに対して「歴史、文化」「特徴、種類」「製造方法」「地域との関連性」について学ぶことができます。
カテゴリー「海藻製品」を詳しく見てみると
ここでは水産の「海藻製品」について詳しく見てみましょう。海藻が重宝された大和朝廷時代から、江戸時代に全国に流通するようになった歴史などが掲載されています。
また、徳島県鳴門市の名物「鳴門灰干しワカメ」や千葉県一帯で作られる「板アオノリ」など、その地域ならではの海藻製品も紹介されています。
私自身は2016年から昆布大使(日本昆布協会認定)として活動していて、「昆布がどのように紹介されているのかなぁ」と興味を持ちながら、海藻製品のページを閲覧しました。
「にっぽん伝統食図鑑」は伝統食を調べるのに便利!
にっぽん伝統食図鑑は、カテゴリーのほかに、伝統食の料理名やエリアを指定して調べることもできます。「この料理はどんな由来があるのだろう」「この地域にはどんな伝統食がある?」など、伝統食について調べたいときにも活用できそうです。
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