土用の期間はお粥がおすすめ!胃腸をいたわる薬膳粥3選
2023年10月21日から土用に入りました。土用とは、季節の変わり目のこと。ここから立冬(2023年は11月8日)までの18日間が土用の期間にあたります。
昔から「土用の時期は体調を崩しやすい」といわれ、「土いじりをしてはいけない」などさまざまなタブーがありました。
この時期に食事で意識したいポイントは「胃腸をいたわる食事」をすること。そこで今回は、おすすめのお粥を3つ紹介します。
「季節の変わり目が苦手」「体調を崩しやすい」という人は、ぜひ参考にしてみてください。
●この記事を書いた人……薬膳と郷土料理の研究家 松橋かなこ
土用の食養生は「胃腸にやさしいもの」|胃腸が弱い人は特に注意しよう
土用と聞くと「土用の丑(うし)」という言葉を思い出す人が多いかもしれません。土用の丑というのは、土用の期間中に訪れる丑の日のこと。
先にも少し書いた通り、土用というのは季節の変わり目のことで、立春・立夏・立秋・立冬までの18日間を指します。
1年に4回訪れる土用の期間。季節感はそれぞれ異なりますが、食養生で共通しているのは「胃腸にやさしいものを食べる」ということ。
もともと体調を崩しやすい期間なので、胃腸の負担を減らすことで健やかに過ごせると考えられています。
胃腸にやさしい食事、おすすめは「お粥」
胃腸にやさしい食事と聞いても、いまひとつピンと来ないかもしれません。
薬膳や食養生では、消化を助ける食材や食べ方がいろいろありますが、もっとも分かりやすいのが「お粥」です。
お粥は離乳食にも使われていて、胃腸にやさしい食べ物です。かくいう私自身、子どもの頃から胃腸が弱く、お粥によく助けられてきました。
ここでは、我が家で定番のお粥を3つ紹介します。
南瓜のお粥
南瓜のお粥は、やさしい甘さがあって、子どもや女性に人気です。お米と一緒に角切りにした南瓜を炊き込んで作ります。
7、8年前に韓国を初めて訪れたときに、朝ごはんを食べようと立ち寄った市場で、南瓜のお粥に出合いました(写真右側が南瓜のお粥です)。
現地のものはトロトロに煮込まれていて、ポタージュスープにもよく似ています。土用の時期は甘いものを食べたくなりますが、そんなときにもおすすめです。
青菜のお粥
秋から冬に旬を迎える小松菜やホウレンソウなどの青菜には、この時期に大切なビタミンやミネラルがたっぷり詰まっています。
青菜粥の魅力は、見た目が清々しいこと。七草粥のような感覚で、食欲があまり湧かないときでも身体にスッと入っていきます。
作り方は、お好みの青菜をさっと茹でて刻んでおき、炊き立てのお粥に混ぜるだけ。好みで自然塩などを加えていただきます。
小豆粥
小豆は、昔から食養生でもよく使われていて、女性に嬉しい作用が期待できる食材のひとつです。
小豆の効能を期待するなら、白砂糖をたっぷり使ったあんこはおすすめしません。
小豆をお粥に炊き込めば、素朴な味を楽しめます。お好みで雑穀やナツメ、ハスの実なども一緒に加えて台湾名物の「八宝粥」のようにして食べてもおいしいです。
土用はお粥を食べて、胃腸の調子を整えよう
土用=季節の変わり目は、体調を崩しやすいときです。お粥など胃腸にやさしい食事を取り入れることで、健やかに過ごしたいですね。
薬膳とおばあちゃんの知恵を上手に取り入れて、心も身体も元気に過ごしていきましょう♪
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