健やかな一年になりますように|2024年もよろしくお願いします

2024年は年明けから自然災害や飛行機事故が起こり、新年のあいさつをするのも気が引けるような状況でした。

今回の能登半島地震や事故で被害に遭った方々に心よりお見舞いを申し上げます。穏やかな日常が早く戻ってくるようにと願うばかりです。

あるアナウンサーの女性が、こうおしゃっていたのが印象に残っています。

「自然災害が起きる度にもどかしい気持ちになるが、自らの健康を維持し、日常を続けることも大切」「支援には瞬発力と持久力の両方が大切」「余力がないときには無理をしないで」

自然災害の悲惨な状況を眺めていると「自分にできることをしたい」「何かしなくては」という気持ちになる人も多いです(私自身もそうですが)。

誰かを元気にしたいと思ったら、まずは自分が元気でいることが大切。先の女性の言葉は、忘れがちな視点を思い出し、どっしりと構えておくために非常に共感できるものでした。

「おせち料理」には人と人をつなぐ力がある

さて、年末年始はいかがお過ごしでしたか。

私は年末にナゾの40度の高熱に見舞われ、家族での実家(関東)への帰省を断念。高熱はすぐに治まったものの、愛知県の実家で静かに過ごしていました。

実家の母と一緒に毎年作ってきたおせち料理は、今年は「好きなもの&簡単なもの」に限定して、自宅でひとりで作りました。

簡易版のおせちでしたが、祖母から譲り受けた朱色のお重に詰めると、母や祖母など家族が近くにいるような気がするから不思議なもの

「見通しが良くなるようにれんこんを食べる」「豆々しく暮らせるように黒豆を」など、子どもの頃から何度も聞いてきた祖母の言葉が聞こえてくるようでした。

おせちなど各家庭で代々大切にされてきた料理には、「人と人をつなぐ力がある」。小さなキッチンで手を動かしながら、そんなことを感じるひとときでした。

せっかくなので、今年家族に好評だった一品を紹介しますね。

3分で仕込めるほど簡単なのに見映えが良く、祝いの席にぴったりの「鯛の昆布〆」。昆布は、「喜ぶような出来事がたくさんありますように」という願いを込められた食材。同じく縁起のよい鯛は、味の相性もぴったりです。

我が家では、貝割れ大根やそばの芽などの薬味も一緒に昆布で締めています。

*昆布好きがこうじて、7,8年前から昆布大使(日本昆布協会認定)を務めています。「こんぶネット」にて昆布の魅力やレシピを紹介しています。

昆布〆は半日くらい待てば食べられますが、私は少なくとも1日、できれば2日待ってしっかり風味が移った頃に食べるのが好きです。

使い終わった昆布は、お雑煮の出汁として再利用。鯛の旨味がじわっと出汁に染み出して、これまた絶品! 何気なくやっていることですが、年末年始の料理には無駄なくおいしく食べる知恵と工夫があるなぁと。

2024年がみなさまにとって健やかな一年となりますように。

引き続き、薬膳やおばあちゃんの知恵、郷土料理をベースにした「養生ごはん」をお伝えしていきたいと思います。本年もよろしくお願いします^^


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