おばあちゃんの知恵「カラスノエンドウ茶」|栄養成分と作り方を紹介!
春を代表する野草のひとつ、カラスノエンドウ。空地や原っぱなどで見かけることも多く、「ピーピー笛」「ピーピー豆」としても親しまれてきた植物です。
このカラスノエンドウ、実は実も花や葉も、丸ごと食べられることをご存知でしょうか? 今回は、私のおすすめの「カラスノエンドウ茶」の作り方を紹介します。
●この記事を書いた人……薬膳と郷土料理の研究家 松橋かなこ
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カラスノエンドウとは|丸ごと食べられる有用な植物 !
カラスノエンドウは、マメ科ソラマメ属の一年草。4月ごろに紫色の小花が咲き、お豆のような小さな実を付ける植物です。
繁殖力が強くて成長スピードも速く、畑などで茂っている姿を見かけることも多いです。我が家の庭でも、春になるとカラスノエンドウが姿を現します。そのまま放っておくと、カラスノエンドウがこんもりと茂ることも……。
「カラスノエンドウ=雑草」と思われているようですが、実は、葉も実も丸ごと食べられる有用な植物なんです。
カラスノエンドウは食べられる!気になる味や栄養・効果は?
繰り返し書いているとおり、カラスノエンドウは丸ごと食べることができます。
ただし、実や茎は、晩春ごろになると筋張って固くなります。特に実の部分は、なり始めの「若さや」と呼ばれる時期に食べるのが、柔らかくておすすめ。
さやえんどうなどの豆類と同様に青っぽい風味がありますが、比較的食べやすい植物です。
我が家ではスープに入れたり、茹でてお浸しにしたりして食べています。薄く衣をつけて天ぷらにしていただくのもおいしいですよ。
カラスノエンドウ(カラスノエンドウ茶)の栄養と効果
カラスノエンドウには、ビタミンB1 やポリフェノールが多く含まれているといわれています。
カラスノエンドウは一般的な食材とは言い難いですが、民間療法などでは「カラスノエンドウ茶」は血行促進や胃もたれの緩和に古くから利用されてきました。
カラスノエンドウ茶を作ってみよう!
カラスノエンドウは料理に使おうとすると、収穫時期によって筋張っていることも多いので注意が必要です。
そこで、我が家のおすすめは「カラスノエンドウ茶」。多少筋張っているものでも、気にせず使うことができます。
材料(作りやすい分量)
- カラスノエンドウ……ある分だけ
- ザル
作り方
1.カラスノエンドウを採集し、よく洗う。アブラムシが付いていることも多いので、しっかりチェック!
2.ザルなどに広げて、天日干し(天候にもよるが、数日~1週間程度)。
3.適度な大きさにカットして、お好みで厚手の鍋またはフライパンで乾煎りする(煎ることで香ばしい風味になる)。清潔な保存容器に入れて、湿気に注意して保管する。
カラスノエンドウ茶の淹れ方
カラスノエンドウひとつかみに対して、水1カップを鍋に入れて、弱火でお好みの濃さになるまで煮出せばできあがり。
私はあっさりした風味が好きなので、3~5分程度煮出しています。お好みで、番茶やルイボスティー、ほかの野草茶とブレンドするのもおすすめです。
身近な野草を上手に活用して、健やかに過ごそう
春はいろいろな植物がイキイキと成長する時節。身近な植物を観察するだけでもわくわくしますが、「カラスノエンドウ茶」のように食べられるものもたくさんあります。
カラスノエンドウ茶は血行促進や胃もたれの緩和などに古くから利用されてきましたが、自分で実際に手作りしてみると、ホッと和む味わいに気が付くでしょう。
私たちの身近なところに、心身健やかに過ごすヒントはたくさんあります。自然の恵みを取り入れて、心と身体を整えていきたいですね。
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