節分に何を食べる?郷土料理「けんちん汁」もおすすめ

2024年の節分(2月3日)が近づいてきましたね。

節分の食べものといえば、全国的には「大豆」が一般的です。昔から日本では「五穀=米・麦・ひえ・あわ・大豆」には邪気を払う力があるとされていました。

また、もともと大阪で商売繁盛を願って食べられていた「恵方巻き」も全国的に定着しつつあります。

ですが......実は、節分の食べものは地域ごとに少しずつ異なります。たとえば、大豆の代わりに落花生を食べる地域も。

全国を見渡すと、節分にはいろいろな行事食があって、なかなか面白いものです。

●この記事を書いた人……薬膳と郷土料理の研究家 松橋かなこ

関東では節分に「けんちん汁」を食べる地域も

私は神奈川県出身で、関東の一部地域では節分になると「けんちん汁」を食べる食文化があります。

けんちん汁は、ごぼうや大根などの根菜を炒めた後、椎茸や昆布などの出汁で煮て醤油などで味付けしたもの。豆腐を炒めて加えることもあります。

見た目は豚汁に近いものの、動物性の食材が入っていないのでさっぱりした味わい。けんちん汁を食べると、植物性の素材だけで作られていて、やさしくて身体がホッコリ温まります^^

けんちん汁はさまざまな場所で食べられていますが、発祥は鎌倉(神奈川県)の建長寺といわれています。「建長汁」が変化して「けんちん汁」になったのだとか。

鎌倉へ行くとけんちん汁を提供するお店があり、おいしい汁物をいただくことができます(機会があれば、ぜひ行ってみてくださいね)。

節分は立春の前日で、「季節の分かれ目」。旧暦では、ここから新しい一年が始まります。縁起のよい食べものを取り入れて、普段とは違う一日を過ごしたいですね。

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